自動車保険には等級があり、最初に加入したときは6等級からのスタートとなりますよね。事故を起こせば、1年間で3等級下がり、自動車保険の保険料が上がることになります。これを防ぐのが、自動車保険の等級プロテクト特約です。契約者本人が起こした事故を、1回目に限定して等級を下げないという内容です。
事故を起こして保険を使っても等級が下がらないため、自動車保険の保険料の割り増しもありません。ただし、適用されるのは第1回目のみです。2度目以降の事故からは適用されないので、注意をしましょう。
免許をとりたての人は、自動車保険の等級プロテクトをつけると良いのではないでしょうか。統計的にみても、免許をとってすぐの人は事故に巻き込まれたり、自分で事故を起こすことが少なくありません。事故ばかり起こしていると等級は最低ラインの1等級になってしまい、自動車保険への加入すらできない場合もあります。運転に慣れるまでは、自動車保険の等級プロテクトをつけておいたほうが、安心だといえるでしょう。
ただし、特約なのでその分の保険料は上がります。経済的に余裕があり、かつ事故の心配がありそうなときにつけておくとよい特約のひとつです。
自動車保険には、弁護士費用を負担してくれる特約もあります。自動車事故を起こしたとき、さまざまな理由から弁護士を頼むこともあります。自動車事故の相手方との交渉は、最初は保険会社の交渉人が行うのですが、それがうまくいかなかった場合は、弁護士に頼むことになります。
人身弁護士費用は、自動車事故で怪我や死亡などがあったとき、相手との交渉のための費用を補償する特約です。また、自動車事故のなかで物損事故があり、相手に損害賠償を請求することがあります。このときに弁護士を依頼した場合は、物損被害事故弁護士費用等担保特約が使われます。
自動車事故で弁護士を依頼することはそれほど多くはありませんが、無保険車の増加で保険会社だけではうまくいかないケースが増えています。それにともなって、自動車事故で弁護士を依頼することも増えました。お互いに穏やかな話し合いができればいいのですが、無保険車が相手の場合、こじれることもあるようです。そんなときに役立つのが、弁護士費用を負担してくれる特約です。
必ず必要なものではありませんが、いざというときに効果を発揮してくれます。経済的に余裕があるのであれば、つけておきたい特約のひとつです。
自動車保険の車両保険に加入していれば、交通事故などの自動車事故には対応できます。ところが、自動車保険の車両保険では、自然災害に対応できないケースがあります。地震や台風、高潮、火災など、災害はいつおこるか予測できません。基本的な自動車保険の車両保険では、台風くらいがセットになっており、ほかの災害まではカバーできないことが多いです。そのためにあるのが、自動車保険の地震・噴火・津波に適用する保険です。
自動車保険の基本プランは、自動車事故を想定してたてられています。地震や噴火、津波などでも自動車が被害を受けることはあるのですが、現実的な基本プランは、あくまで事故を想定しているのです。したがって、これらの自然災害の多い地域に住んでいるひとは、少し割高になりますが地震や津波、噴火などに対応できる自動車保険の特約をつけておいたほうが良いでしょう。事故と同じように、「自分は大丈夫」という考えは通用しません。
自然災害はいつ起こるか予測がつかないため、あらかじめ備えておくことによって、後からの経済的負担は軽くなります。阪神淡路大震災や、新潟中越地震など、最近は大規模な地震も多発しています。「今まで大丈夫だったから」ではなくて、万が一のことも考えておきましょう。